告白が成功し、彼女と付き合うことができたその後の話
告白のドキドキと、付き合うことができた嬉しさから、
その場でじっとしていることができず、
すぐ立ち上がって砂浜を歩き始めました。
彼女と砂浜を歩きながら、またいろんな話をしました。
彼女はなまりが少しあって、
アルトな声がとても魅力的でした。
僕が話さなくても、ずっと話していてほしいと思うような、
癒される声でした。
また、天然なところがある彼女の言動がいちいち面白くて、
天然でボケる彼女にツッコむ会話はすごく楽しかったです。
普段、僕はそんなに面白いことも言えないし、
ツッコむということもほとんどないんですが、
彼女とだと彼女が面白いので、
まるで自分の会話がうまくなったかのように錯覚
してしまいます。
これも彼女の凄いところだなと思います。
砂浜を後にした僕たちは、バスで再び駅前に戻ってきました。
彼女の行ったことのある居酒屋でご飯を食べようということで、
駅前の繁華街へ行きました。
その居酒屋のところまでくると、お店に入ろうとせず、
彼女の様子が何か変です。
僕
「どうしたの?ここのお店?」
彼女
「うん、ここだったんだけど、お店が変わってるみたい。。」
僕
「そうなんだ、つぶれちゃったのかな。
どうする?僕はここでもいいけど。」
彼女
「どうしよう。。。」
と困り果てていました。
お店が変わってしまって、
初めてのお店で冒険をしたくないみたいでした。
僕
「他にも行ったことがあるお店はある?」
彼女
「うん、あるにはあるけど。。チェーン店だけどいい?」
僕
「うん全然いいよ!」
そして、居酒屋の天狗に入りました。
メールをしていても、
けっこう不器用なタイプなのかなと思っていましたが、
この印象は本物だったと確信しました。
マッチングサイトで初めてメールが返って来た時は、
サクラか?!
と思いましたが、その後のメールで真剣につなぎとめて良かったなと思いました。
天狗では、金曜の夜ということもあって、けっこう混んでました。
カウンター席は空いていたので案内してもらって、
スムーズに座れました。
彼女が
「左側に座るね。」
と言うので、なんだろうと思ったら、
箸だけは左手で使うみたいで、
「私が右側だとぶつかっちゃうから」
と言っていました。
今までも左利きの友達はたくさんいましたが、
こんな気遣いをしてくれる人は初めてでした。
すごい細やかに気が利く子なんだなと、尊敬しました。
ほんと、自分が気を遣うのが苦手な方なので。。
スマートに女性をエスコートとかも全然できないです。笑
居酒屋でも楽しく話しながら、おいしく食べました。
から揚げについてきたパセリをおいしそうに食べる彼女を見て、
素朴で良い子と付き合えたなぁと感じました。
居酒屋を出た後は、彼女は次の日も仕事だったので、
駅に送っていきました。
名残惜しい気持ちがハンパなかったですが、
彼女も何度も振り返ってくれてホームの方に歩いていきました。
僕はビジネスホテルをとってあったので、ホテルに泊まりました。
その後は、9月後半に研修所の効果測定(テスト)があり、
そのテストが終わるまでは、外泊もできなくなるので、
彼女とはしばらく会えない日が続きました。
再び軟禁生活
軟禁生活でしたが、週末は携帯を返してもらえたので、
彼女と電話ができました。
電話で聞く彼女の方言と、アルトな声はとても可愛くて、
軟禁状態の自分には、身悶えする苦行でもありました。笑
平日は、この時も週一回は手紙を必ず出していました。
手書きのメッセージは、
メールよりはるかに心に響くはず!
と信じて。
また、テストで赤点がもしあれば、
テスト明けでも外泊ができなると聞き、
死ぬ気で勉強しました。
何せ、テスト明けで既にホテルも予約してあるし、
彼女と会う約束もしてるんですから!
万が一にも赤点なんて取れません!!
だから、週末のメールや電話も少しに我慢して勉強しました。
そのおかげで、何とか無事に通過できました。
テスト明けの6月下旬
再び彼女の住む街に会いに行きました。
研修終わりの金曜の夜に行ったので、夜の改札で待ち合わせです。
改札の外にいる彼女の姿は、一瞬で分りました。
人混みの中でも一瞬でわかります。
軟禁状態だと人間の五感が研ぎすまされているのか、
彼女だけがまとうオーラがまぶしかったです。笑
僕
「久しぶり。」
彼女
「うん、久しぶり。」ニコっ
。。。
ズキュウウウウン!笑
電話では、毎週末話してましたが、
やっぱり会って話すのとは全然違います。
しびれます。
抱きしめたい衝動に駆られますが、ここは駅の改札前です。
ぐっとこらえて、駅前の居酒屋へ行きました。
この居酒屋は彼女が予約してくれていて、
個室になっているところでした。
向かい合わせで2人だけの空間でお酒が飲めて、
本当、テスト頑張ってよかったな
と、おいしいお酒が飲めました。
この時に飲んだビールが、
何か氷点下?みたいな
ビールの泡がソフトクリームみたいに固まってるやつ
これがなぜかツボにはまって、
「なんでこんな泡が固いんだよ!」
みたいな、訳わからないノリでしたが、
凄い楽しかったことだけは覚えています。
居酒屋を出ると、僕はかねてから予約してあったビジネスホテルに向かいました。
しかも、この日はなんと彼女も一緒に泊まってくれると言うのです。。
めちゃくちゃ嬉しかったのですが、
このときはまだ付き合ってまだ2回目のデートです。
冷静さを保つのに必死でした。
僕は、結婚を真剣に考えていて、
次に付き合う子と結婚する覚悟で付き合うと決めていました。
だから、彼女に僕が本当に真剣なんだと言うところを示したかったのです。
そして、この日は無事に、平和に、朝を迎えました。。
次の日の朝
僕の誕生日は6月中旬ですでに過ぎていたので、
彼女は名前入りの万年筆(竹製)をプレゼントしてくれました。
そして、湖のサンセットクルーズもプレゼントで予約してあるとのことで、
この日は、湖の方へ行くことになりました。
駅からバスに乗って行ったのですが、
僕は乗り物に乗るとすぐに眠くなる癖があり、
この時も例のごとく、すぐに寝てしまいました。。
彼女をバスの中で1人にするという失態。。
結婚した今でも、いまだにこのときの事は言われます。。笑
サンセットクルーズは夕方からなので、
近くの動物園で昼間は遊ぶことにしました。
動物園なんて久しぶりで、
初めて行く動物園だったこともあって、
すごく楽しかったです。
ただ、けっこう起伏の激しい動物園で、
僕でも疲れるくらいだったので、
彼女は頻繁にベンチで休憩でした。笑
サンセットクルーズへ
そして夕方近くなってきて、いよいよクルーズに行こうと、
湖の方へ行きました。
この日はとても良いお天気で、水面に太陽がキラキラしていて、
水辺を歩いているだけでも、癒される景色でした。
クルージングの時間になると、
やってきたクルーズ船は、
少しヨーロッパ風を意識しているようなお洒落な観光船でした。
1階部分が室内で座れるようになっていて、
2階は甲板になっていて、外に出れるようになっていました。
船が大好きな僕はテンションが上がり、
もちろん2階の甲板で風を感じたいと、早速上に上がりました。
船のエンジンがかかり出航すると、テンションMAXです。
久しぶりの遊覧船で、
彼女が企画してくれたプレゼントということもあって、
すごく嬉しかったです。
クルージングとしては1時間くらい、
湖をぐるっと回ってくるものでした。
沖のほうに出ると、景色も本当にキレイで、
夕日で金色に輝いていました。
僕の隣でうれしそうにニコニコ笑っている彼女の笑顔も、
金色に輝いていて、とても可愛いと思いました。
今でも目に焼きついています。
このデートが終わり、
次に彼女と会えたのは7月中旬の連休の時でした。
彼女が僕の実家に
この時は、僕は自分の実家に帰省していて、
彼女が1人で会いに来てくれました。
駅まで迎えに行き、改札の前で待ち合わせました。
改札から出てきた彼女の荷物を受け取りながら、
何やら彼女の様子が変なので、
僕
「どうしたの?」
と聞くと、
彼女
「新幹線の中で、
イヤホンをして話しかけないでオーラ出していたのに、
隣に座ったお姉さんがすごい勢いで
「この電車は、熱海にとまりますか?!」
って聞いてきて、
その後もなんか話がずっと続いて怖かったの。。」
と言うことでした。
僕に負けず彼女も人見知りが激しく、
コミュ障なところがあるので、
隣のお姉さんの勢いに困惑したようです。
面白かったので、そのお姉さんの話を聞いてみると、
そのお姉さんは看護師さんで、
最近できた彼氏のところに夜勤明けで行こうと、
新幹線に飛び乗ったのはいいけど、
よく調べもしないで飛び乗ったので、
目的の駅に止まるか不安になり、
隣に座っていた彼女に話かけたようでした。
話しかけないでオーラを出していたのに、
話しかけられてしまった
彼女の小動物のような姿が目に浮かび、
ゲラゲラ笑ってしまいました。
ひと笑いしたところで、
そのまま実家に行ってもまだ時間はたっぷりあったので、
観光をすることにしました。
といっても、熱海ってそんなに見て回るところはないんですけどね。
駅からすぐに行けるのはMOA美術館だったので、
そこに行くことにしました。
バスに乗って、急坂を上り美術館につきました。
この時はさすがに寝ませんでしたよ。
僕の案内ですしね!
とエラぶる所でもないですが。笑
彼女の荷物が大荷物だったので、
コインロッカーに入れてから美術館を見て回りました。
夏の暑い日でしたが、美術館の中は涼しいし、
坂の下のほうに広がる熱海の景色や、
海が綺麗に見えるので最高でした。
一通り見て回り、
「キレイだったね」
と満足してバスで駅に意気揚々と戻ってきましたが、
そこで気づいたのが彼女の荷物。
何か身軽だなと思ったんですよね。
MOA美術館のコインロッカーに入れっぱなしで忘れていました。笑
こういう抜けてることはしょっちゅうで、
スマートなエスコートなんて全然できません。笑
でも、このことが2人のツボに入り、
ゲラゲラ笑いながら、
また同じバスの運転手に変な目で見られながら美術館に戻り、
荷物を無事に回収して、駅に戻ってきました。
この話も未だにされますね。笑
美術館を見た後は、駅前の仲見世で、
できたてのあったかい温泉まんじゅうを食べながら、
坂を下って海の方へ行きました。
砂浜とか、ヨットハーバーになっている
熱海らしい雰囲気のところをブラブラ歩いて、
暑いしバスで実家に行くことにしました。
僕の実家で両親と会うのは、
彼女にとって結構プレッシャーかなと思い、
大丈夫かなぁ
と思っていましたが、取り越し苦労でした。
意外にも肝が座っていて、両親にも物怖じせず仲良く接してくれて、
両親も彼女を気にいってくれました。
夕飯は、母親が用意してくれたお刺身などのご馳走で、
みんなでビールを飲みながら、楽しい食事でした。
翌日は伊豆観光
翌日もどこかへ観光をしに行くつもりでしたが、
僕の研修所の方針で、
「研修期間中に事故を起こされたら困る」
ということで、車の運転が禁止されていました。
でも、車がないと伊豆は全然行く所がなくて、不便すぎるのです。
仕方なく、両親とともにデートするという不思議な状況になりました。
まず向かったのは伊豆シャボテン公園。
ここは、僕が純粋に行ったことがなくて、
行ってみたかっただけで選びました。笑
入ってみたら、鳥のショーがあったり、
世界の様々な変わったサボテンが見れて、
予想以上に面白くて彼女もへんてこなサボテンを見て、
楽しそうでした。
お昼ご飯も、シャボテン公園で
「サボテンカレー」
を食べました。
味はよくわからないけど、見た目がとにかく緑色。
話題性だけで食べてみたけど、これが
味はほんっと、普通のカレー
でした。
なんとも弱いパンチ。。
思い出的にはバッチリ残りました。
その後は、近くの大室山にロープウェーで登りました。
昨日はよく晴れて、水平線もきれいに見えていたから、
今日もきれいな景色だろうと期待していたら…
空と水平線の境目も微妙なくらいのくもり空。。
ちょっと残念な景色でしたが、
眺めの良さは感じてくれていました。
大室山は、火口の周りをぐるっと歩けるので、
1周回りましたが意外に起伏が激しくて、
彼女がハァハァ言っていました。
普段あまり運動をしない彼女は
「ハァハァ、、やっと着いた!」
と、頂上で疲れながらも、満足げでした。
そんな疲れている彼女を、さらに連れて行ったのは城ヶ崎海岸
吊り橋や、波で風化した火曜サスペンスのような断崖絶壁が有名なところです。
海の透明度も抜群で、
濃いブルーと岩にぶつかった白い泡がとてもきれいです。
岩は溶岩なので、すごいゴツゴツしていて、
歩道を外れて断崖のところに彼女を連れて行こうとすると、
また彼女は、ハァハァと苦労して歩いていましたが、
その先にきれいな景色を見て、喜んでくれていました。
さすがに連れ回しすぎたかなぁ
とも思いましたが、
伊豆を観光してもらえる機会もうそんなにないと思って、
詰め込んでしまいました。
たっぷり歩いた後は、その疲れを癒してもらおうと、
伊豆高原の湯に立ち寄りました。
日帰り温泉の施設で、たくさんお風呂があるし、
休憩所も広くて綺麗なので、僕ら家族がよく利用するところです。
いきなり母親と彼女が温泉というのは
ハードルが高いかな?
とも思いましたが、そこは母親の器量に任せました。
ここは、岩風呂や、ひのき風呂、泥パックなんかもあって、
露天風呂が豊富で楽しいお風呂です。
お風呂から上がったあとで、
彼女が教えてくれた面白いエピソードがあります。
いろんなお風呂の中で、1つのお風呂に
オレンジ色の丸いもの
がいっぱいになっているお風呂を見て、
彼女は
「わー♪みかん風呂かなぁ♪」
と無邪気に近づいていったら、
「大量のアヒルの人形」
が浮いていたと言う話でした。
確かに男風呂の方にも、アヒル隊長の風呂があったので、
それは知っていました。
ゲラゲラ笑ってウケました。
今も冬至の時に毎回話すネタですね。笑
お風呂に入って疲れを癒した後は、
おいしい物を食べようということで、
両親がお気に入りで行きつけの料亭に行きました。
ここは、家族のイベントや、
記念日には必ずと言っていいほど来るところです。
庭園が広くて、いつもキレイに整備されていて、
季節ごとのお花が咲く素敵なところです。
そのお店に着いて、庭園を歩いてお店にいくときに、
一輪の桔梗の花が咲いていました。
僕は桔梗が好きだったので、
「あ、桔梗咲いてる♪キレイだね。
僕、桔梗が好きなんだよね。」
と呟いてました。
彼女が桔梗に近づいて、花の香りをかいでいるので、
その姿がキレイで、思わず写真を撮ってしまいました。
お料理もすごく美味しくて、
うつわも素敵だし、大満足な夕食でした。
そんな感じで、連休は伊豆観光して満喫しました。
次に彼女と会えたのは
休みが終わって研修所に戻り、次に会えたのは7月末の週末でした。
今度は、また僕が彼女の街に会いに行きました。
この時も、ビジネスホテルを予約していたんですが、
彼女が前もって
彼女
「一緒にまた泊まるね。」
と言ってくれていました。
もう何回かデートをして、
実家にも来てくれた後だったので思い切って、
僕
「部屋は、ダブルの部屋でもいい?」
と聞いてみました。
これはもうド直球ですよね。
すると彼女は
「うん、いいよ。」
との返事。。!
予約しているときは、まだ軟禁研修所の中だったので、
1人で身悶えして喜びました。
そして、その当日の話は、ご想像の通りです。。
思い出はオレンジジュース
しかし、今でも強烈な思い出に残っているのは、
翌朝の出来事でした。
朝、彼女が起きると、のどが渇いたようで
彼女
「オレンジジュースが飲みたい。」
と言いました。
ホテルの中の自販機に売っているだろうと思い
僕
「ちょっと買ってくるね。」
と部屋を出ました。
ホテルの自販機を見ると、
なんとオレンジジュースがありません。
ないなら、ホテルの外の自販機に行くか。
と、近くの自販機に行きました。
なんと、
オレンジジュースがありません。
なんだと?!
オレンジジュースってそんなにレア物だったのか?!
と焦り始め、外まで出てきたからには手ぶらでは帰れません。
次々に遠い自販機を見て回りますが、
ない!
ない!!!
オレンジジュースが全然売っていません。。
もう何台見たんだろうというところで、
やっと
「さらっとしぼったオレンジジュース」
が売っていました。
あったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
くらえぇぇぇ!!!!
こいつはクリリンの分だぁぁぁぁぁ!!!!
ちゃりんちゃりん♪
ガシャコン!!
かなり時間がかかってしまったので、急いでホテルに戻ると
彼女
「どうしたの?遅かったね。」
僕
「いや、オレンジジュースが全然売ってなくて。。」
彼女
「えー?なんでもよかったのに。」
僕
「えー?!そうなの?!」
彼女
「ふふふ♪でもありがとう♪」
と呆れながらも、
おいしそうにオレンジジュースを飲んでくれました。
それからも、彼女がことあるごとに冗談で
「オレンジジュースが飲みたい。」
と言ってくるので、
僕は
「オレンジジュースはなかなか売ってないよー?」
と返すお馴染みのくだりができました。笑
そして、この日は僕が彼女の実家に初めて行く日でした。
彼女の実家へ
彼女の実家では、地元のお祭りをやっているようで、
それを見に行きながら、実家に遊びに行く予定でした。
お祭りと言うことで、間違いなくお父さんもいます。
いよいよお会いするのか
と、とても緊張しました。
「服はスーツを着てこないでね」
と先手を打たれていたのですが、
それでもキレイ目な服でないとな
と思い、襟のあるシャツで行きました。
ただ、彼女の実家は駅から歩いて20分ぐらいあるのですが、
お祭りで車も通れないことから、
歩いていくしかありませんでした。
この日は真夏の暑い時期で、
歩き始めてすぐに汗だくでせっかくのシャツも汗まみれに。。
実家に着く頃には、ものすごい状態になってしまいました。
実家でまずお会いしたのは彼女のお母さんで、会った瞬間に、
ものすごく人懐っこくて、
天真爛漫なかわいいお母さんだなぁ
と思って、緊張が和らぎました。
この時に驚いたのは、彼女の話し方とお母さんがそっくりすぎて、
それが可愛くておかしかったことです。
彼女にそのことを言うと、
言葉ではイヤがって見せますが、何かうれしそうでした。
そして、お父さんとも次にお会いしましたが、
お祭りで既にいい感じに出来上がっていて、
気さくに話してくれて、無事に挨拶ができました。
挨拶といっても
僕
「あ、はじめまして、はるきんと申します…」
父
「おお!よろしくな!」
僕
「すごいお祭りですね。」
父
「おお!楽しんでってな!」
くらいで、お父さんはすぐにお祭りに戻っていってしまいました。
長々と話しても、緊張が増すばかりなので、
さっくりとした挨拶でありがたいと言えばありがたかったですね。
その後は、彼女の部屋で一息つきました。
彼女が出してくれたお茶を飲んで、
カラカラの喉が潤いました。
ここが彼女の部屋かなぁと思ったのもつかの間。
お母さんが
「ご飯があるから取りに来て」
との呼びかけがあり、
彼女が取りに行ってくれて、戻ってきてびっくりしました。。
「カニ」でした。
お正月以外でカニはなかなか見ないので驚きました。
すると、今日は僕が来ると知っていたので、
カニを特別に用意してくれたとの事でした。
すごい歓迎ぶりに恐縮しながらも、
うれしく美味しくいただきました。
彼女の地元のお祭りは、大太鼓のお祭りで、
山車自体が巨大な太鼓になっていて、
それをバットみたいな大きなバチで叩いて引き廻すお祭りでした。
その迫力といったらすごかったです。
町によってその叩くリズムも違うようで、
いろんな町の太鼓を見るのも面白かったです。
祭りを見物しながら、彼女とぶらぶらと歩いて、
休憩でコンビニに入って、
オレンジのアイスキャンデーを買いました。
またオレンジです。笑
アイスをおいしそうに頬張る彼女の横顔が夕陽に輝いていて、
とても印象的でした。
最後の軟禁生活へ
この休みの後は、再び効果測定(テスト)に向けて、
軟禁生活に入っていきました。
8月のテストは卒業がかかった試験なので、
前回のテストよりさらに気が抜けないものでした。
再び彼女と1ヶ月くらい会えない軟禁生活ですが、
週末の電話とメールを楽しみに頑張りました。
それも勉強に集中するために少し我慢しながら。
この間も平日は週に一回の手紙を欠かしたことはありませんでした。
もう付き合って数ヶ月になってきて、
彼女への想いも会えないことが相まってどんどん強くなり、
手紙の数も週に一回だけでなく、どんどん増えていきました。
そうして勉強した甲斐もあり、
無事に卒業試験は合格することができました。
テストが終わり、あとは会社の配属先が決まるのを待つばかりとなりました。
希望としては、
彼女の家の近くに配属になりたいと思い、
その本音の理由は伏せて、
もっともらしい理由を付けて、希望を会社に伝えました。
仕事のやる気を全面に出し、
会社としのメリットも示したので、
希望通りに行く自信はありました。
それでも、発表当日まではドキドキでした。
そしていよいよ配属先の発表があり、
なんと、
希望が、、
叶い、、、、
ましたぁぁぁぁぁ!!!!!
これで彼女と気軽にデートができます!
毎回ホテルを予約しないで済みます!
結婚という目標に一歩大きく近づきました!
彼女に通常の3倍の速度でメールを早打ちし、
高速送信しました。
彼女
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ほんとにー!おめでとう!♪
嬉しいね!ようこそ私の街へ♪
ーーーーーーーーーーーーーーーー
と、彼女も一緒にはしゃいで喜んでくれました。
これが秋の始まり頃のことでした。
新たな配属先での仕事もはじまり、
彼女と休みが合ったときにはデートを重ねました。
そして、12月に入った頃、仕事が突発的にめちゃくちゃ忙しくなり、午前様になることも頻繁にありました。
はじめてのクリスマス
それでもクリスマス近くなってきた頃には落ち着いてきたので、
彼女と一緒にクリスマスを家で楽しもうと思いました。
クリスマスイヴの日も仕事だったので、
彼女には僕の家で先に待っていてもらうことにしました。
ケーキは僕が先に買っておいて、
料理は彼女が作ってくれることになりました。
仕事を早く終えて、家に帰るのが楽しみでウキウキしていました。
いつもなら暗くて寒い部屋に帰るのに、
今日は彼女が明るい暖かい部屋で待っていてくれます。
早く帰りたいなと思う日ほど、帰れなくなったりしますよね。
約束があるときに限って。
本当にそうでした。
この日に限ってまた午前様になってしまいました。
彼女に待っていてもらったのに、本当に申し訳ないと思いました。
やっとの思いで仕事を終えて家に帰ると、
部屋の電気がついています。
部屋に入ると、ベッドで寝ている彼女。
テーブルの上には、クリスマスのご馳走が並んでいます。
ベッドの横に行き、そっと
「ごめんね。ただいま。」
と謝りました。
すると彼女が目を覚まして、
いつもの眩しい笑顔でねぎらってくれました。
「ごめんね、寝ちゃってた。
起きて待ってるつもりだったんだけど。
おかえり、お疲れ様。」
その言葉に泣けてきました。
それから、深夜のクリスマスパーティーを少し楽しんで、
もう遅かったので、一緒のベッドですぐに眠りました。
明日の朝も僕は早くから仕事でした。
こんな切ないはじめてのクリスマスでした。
正月の帰省
お正月に僕は実家に帰省したのですが、
彼女も僕の実家に来てくれるというので、一緒に実家に行きました。
毎年2日に親戚一同が集まることになっていて、
深く考えずに彼女もその集まりに連れて行きました。
すると、おじさんから、
「ここに彼女を連れてきたということは、
結婚を報告しにきたということだよな?」
と聞かれ、そこまで考えてなかったけど、
実際にはそのつもりで付き合っていたので、
「そうだよ。」
と宣言してしまいました。
まだ彼女にプロポーズさえしてないのに。笑
このとき、彼女と初めて会った僕の兄弟や、
甥、姪、親戚のおじさん、おばさんなど沢山いたけど、
みんなと彼女が仲良く話してくれていたのが、
とても嬉しかったです。
その後も、数々のデートを重ねてきましたが、
その中で印象的だったデートが2つあります。
印象的なデート
一つ目は、彼女が珍しくデートプランを企画してくれた話です。
行き先は秘密のまま、待ち合わせ場所だけ連絡されて、
後は彼女に任せてねというものでした。
とりあえず駅で待ち合わせて、彼女と落ち合いました。
その後もまた電車で移動するようで、
切符も彼女に言われるままに買って、電車に乗り込みました。
どこに行くのかなぁと、わくわくしながら、
デートを楽しみました。
目的の駅に到着してからも、結構な距離を歩いたのですが、
なかなか着きません。
徒歩でいくには大変な距離でした。
ふだんそんなに歩くこともない彼女が、
わざわざ目的地を秘密にして計画してくれたデートです。
ますます期待が高まりました。
そしてついに到着したところは、あるお寺でした。
香勝寺
別名、桔梗寺。
以前、一度だけ僕が好きな花は桔梗なんだと話したことがありました。
そんな大した話をしていたときではありません。
何気ない会話の一つでした。
それを覚えていてくれて、
桔梗が庭園いっぱいに咲き誇るお寺
に連れてきてくれたのでした。
桔梗がこんなに視界一面に咲き誇っているのは
生まれて初めてみました。
とてもとても綺麗で、一生忘れない光景です。
風鈴もたくさん飾られていて、綺麗な風鈴の音と、
一面の紫色の桔梗が目に焼き付きました。
このお寺には、今でも毎年訪れています。
子供達にもこのお寺を好きになってもらえたら嬉しいなと思っています。
夏の風鈴の音を聴くと、この時の情景を思い出します。
二つ目の印象的なデートの話です。
これまた、普段は行きたいところは滅多に言わない彼女から、
「名古屋で開催される、金魚アクアリウムの展示に行きたいのです。
とっても行きたいのです。」
と、熱烈な要望のメールでした。
そんなに行きたいと可愛くお願いされたら、
行かない訳にはいきません。
何やら、夢の中でもこのアクアリウムに行った夢を見たようで、
どうしても、行きたくなったという話でした。
行ってみると、室内にいろんな形の水槽が置かれていて、
その中にさまざまな金魚たちが展示されていました。
プロジェクションマッピングなども駆使されていて、
どれもアーティストの作品という感じで凝っていました。
僕はなかなか見応えがあったなと思ったのですが、
彼女としては夢の中の印象は超えなかったようで、
「ちょっと期待したのと違ったな」
と少しガッカリしてました。
まぁせっかく名古屋に来たんだしと、
名古屋に長く住んでた僕が案内してまわりました。
テレビ塔やら、オアシス21やら。
どこもかしこも、僕はかつての思い出だらけの場所でした。
でも、彼女と来れたことが嬉しかったです。
味噌煮込みうどんときしめんが食べたいと言うので、
名古屋駅に戻って、山本屋の味噌煮込みを一緒に食べました。
彼女
「今まで食べた味噌煮込みの中で一番美味しい!」
とめちゃくちゃ気に入ってくれて、
こんな王道で満足してくれてよかったぁと思いました。
そろそろプロポーズの準備を
そのほかにも数々のデートを重ねる中で、
僕はそろそろプロポーズの準備を始めました。
ある日、彼女がうちに泊まりにきてくれたときに、
寝ている彼女の薬指に紐を巻きつけて、
その長さを測って指輪のサイズを推測しました。
その長さからすると、
12号ではないかと思われたので、
12号で、プロポーズ用の指輪を注文しました。
そして別日のデートをしていたときに、
ふと指輪の話題で意図せずして、
彼女の指輪サイズが8号だと判明しました。
これはまずい。。。
と、速攻で業者に電話して、
12号から8号にサイズ変更をお願いしました。
変更はなんとか間に合ったものの、
彼女に12号で指輪を頼んでいることがバレてしまい、
大笑いされました。
いまだにネタにされますね。笑
後からわかったのですが、女性で12号だと、
相当に指が太い人みたいですね。
そんなことも知りませんでした。汗
指輪以外にも、指輪を入れるケースにもこだわりたいな
と思ってネットで探していると、
オルゴール付きのケースで、
フタを開けたところのクリスタルにメッセージを彫ることができる商品を見つけました。
ケース自体もピアノのような光沢のある仕上がり具合で、
色も選べました。
これにしようと手配しました。
オルゴールの曲は木村カエラのバタフライです。
ベタですよねぇ
でも、こういうのはベタがいいと思うんです。
プロポーズの準備は整った
そして、プロポーズのために必要なものは全て揃いました。
あとは、会場のみです。
家ですることも考えましたが、
こういうのはやはり、
特別な非日常の場所でやった方が思い出になるかなと思い、
旅館を予約しました。
彼女は旅館に泊まったことがないと言っていたので、
ちょうどいいと思ったのです。
ただ、お互いに仕事終わりで行くので、遠出はできません。
そうなると、彼女の家の近くの旅館にしました。
家の近くの旅館に泊まるのって、
すごいもったいないような感じするじゃないですか。
でも、これすごいオススメです。
気軽に旅した気分が味わえますし、地元の違った魅力が見えます。
この時から、もう何回も地元の旅館を、
何カ所も僕らは泊まって楽しんでます。
移動時間も少なくて済むし、
旅気分はしっかり味わえてとてもいいですね。
話が脱線してしまいました。
プロポーズのために予約した近所の旅館の話です。
海辺で綺麗な景色が見える旅館にしました。
そしてプロポーズ当日は、
僕が先に旅館に到着して、
部屋の中でセッティングを完了させました。
あらかじめ用意しておいた指輪と、
オルゴールとメッセージ付きの指輪ケース。
素敵な景色の旅館。
あとは、彼女がくるのを待つのみ。
ドキドキ
ドキドキ
ピロン♪
ーーーーーーーーーーーーー
旅館ついたよぉ
ーーーーーーーーーーーーー
と彼女からのメールです。
ーーーーーーーーーーーーー
〇〇号室だよ、と部屋番号を伝えます。
ーーーーーーーーーーーーー
ドキドキ
ドキドキ
ガチャっ。とっとっとっ。
ガラッ。
襖を開けて入ってきた彼女に、
目の前で膝をついて待っていた僕。
愛してます。
結婚してください!
パカっ
バタフラーイ♪
今日はぁ♪
今まぁでぇの♪
どんな、ときよぉりすばぁらしい♪
と木村カエラのオルゴールが流れます。
驚いた彼女は、みるみる泣き顔に。
抱きしめると、泣いて頷いています。
返事は、オーケーでした。
指輪の騒動があり、
僕のサプライズはなかばバレバレだったのですが、
彼女としては、自分の誕生日にプロポーズされるのかなと思っていたようで、
まさか今日されるとは思っていなかったので、
そこはサプライズが成功したようでした。笑
こうして、3ナイ非モテ男子だった僕は、
マッチングサイトによって、
こんなにも素敵な人と出会い、結婚することができました。
今では、3人の子供にも恵まれて、しあわせな毎日を送っています。
僕の物語は一旦ここで終わりますが、
あなたの物語はここから始まりますよね。
僕にぜひ聞かせてください。
だって、僕の話全部聞いたじゃないですか。笑
あなたの話、楽しみにしています。
きっと素敵な、面白い思い出がこの先沢山まっています。
大丈夫です。
行けます。
僕でもこれましたから。
待ってます。